成り切ること
人間の心は、過去や未来に自由に飛ぶことができる。
しかし、身体はここにしか存在せず、また、身体が物理的に制約されている存在である以上「一つの瞬間に一つのあり方」しか選択できない。
であれば、そのあり方=動作、行為、当為そのものに「成り切ってみる」ということが大切なのではないか。
当人は熱心にやっている様でも、実は、単なる学習したプログラムとしての運動ををなぞっているだけということは多い。
既に自動化されているプログラムは、それはそれで大事なものであるが、しかし、それが同時に自分の成長を妨げている足かせとなっている可能性も大いにありうることである。
単なる自動化されたプログラムを超えるアプローチが大事なのだ。
あらためて、今自分がやっていること、選択していることについて、本気で成り切ってみる。
そこにヒントがある。
同じ動作でも、全く同じ動作は絶対にない。川の流れは、いつ見ても同じようだが、「同じ川の流れ」は絶対に存在しない。
今、自分のあり方を選択しているのは自分自身だ。
そこにあらためてスポットを当ててみる。