2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

強くて優しい男

これまで「男はかくあるべし」みたいなことは、あまり考えてこなかった。とはいえ、じゃあ女っぽく振舞おうとしたか、というとそうではないのだが(私は男性です)。 「男だから、男っぽく振舞おう」とは別に思わず、自然に考えて、振舞えばそれで、いいと思…

人格者

いわゆる「人格者」という概念がある。でも、何を持ってして「人格者」とするのかは存外難しいところなのではないか。絵に描いたような、道徳や倫理を説ける人のことなのだろうか。でも、何か違うような気がする。 人を殺してはいけない、物を盗んではいけな…

主張する肩

ミカサでのボディ・コーディネーション講座も、いよいよアーム・ショルダー編に入った、これまでは、フットとレッグだったから、これで上半身をカバーすることになり、触れる部位がずっと広がることになる。 さて、自分自身の「アーム・ショルダー」というこ…

ありのままにものを見る

心身がプレゼンスの状態に近くなると、意識がだんだん細かくなってくる。ものの見え方が滑らかに連続するようになってくるのだ。 そもそも自然界はアナログなものである。1、2、3とか区切られているものではなく、ずーっと滑らかに連続しているもののはず…

今にフォーカスすること

ボディ・コーディネーションで大事なのはこのブログでも再三出てくるのだが「プレゼンス」だ。プレゼンスを言葉で説明するのは難しいが、・心身が高度に統一された状態 ・意識が過去でも未来でもなく「今」にある ・周りのものが清明に見えている ・自分の身…

「祈り」と「呪い」と「乗り」

「祈り」と「呪い」。なんと語源は同じだそうなのである。言われてみると、なるほどな、という気はするが、ちょっと新鮮だ。野口体操のブログから。 そして、両者に通ずる語源とは「乗り」なのだそうだ。 「乗り」とは、面白い言葉であると思う。「車に乗る…

歴史に名を残すよりも

「有名になるために生きる」というのは、とても疲れる。人の評価を当てにして生きるのもよいが、度が過ぎるとバランスを失う。 人の評価よりも、自分がやりたいことをひたむきにやった人が、結果として有名になったりするものである。 「素晴らしいが歴史に…

悪いことが起こったとき

グレース&グリット―愛と魂の軌跡〈下〉作者: ケンウィルバー,Ken Wilber,伊東宏太郎出版社/メーカー: 春秋社発売日: 1999/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る「グレース&グリット(下)」より。トランスパーソナ…

重心の移動

「運動」というものを一言であえて表現するとすれば「重心の移動」ということになるだろう。 地球上に存在するものには皆等しく重力が働いている。この力が自分にどの様に働いているか感知し、そしてそれを自分の目的とする方向に導いていく。自分自身の力な…

身体の全体性

背中の上部が固いのをなんとかしたいとずっと思っていた。意識してやっていると、だいぶ以前と比べてほぐれてきた様な気はするのだが、でもまだまだだと思っていたのである。そうしたら、フッとこんなことに気がついた。 「背中の上部が固いのは、腰が固いか…

何の役にも立たないこと

自分の身体を感じてみるとか、呼吸を感じてみる、歩行を感じてみるといったことは、一見何の役にも立たないように思える。 しかし、「役に立つこと」って改めて考えてみると、定義することは難しいものだ。一体何が「役に立つもの」で、何が「役に立たないこ…

パターンを抜ける

太極拳でも、野口体操でも、やる動きは決まっているが、出てくる動きはそのときそのときの一回限りのものである。身体の調子も違うし、他にも気温、湿度、一人か集団か、やる時刻、風向き、周りの音・・・・・・などなど「以前と全く同じ」ということはありえない…

死ぬのも恐くない

今日、大学時代の恩師F先生と、一緒に昼食をとろうということになった。場所は大学の同窓生の会館のレストラン。大学時代は、あまり親身になって話をした先生はいなかったのだが、F先生は、唯一真剣に自分の話を聞いてくれ、受け止めてくれた方であった。 …

身体が一つになる感覚

ほぼ毎日であるが、気功と太極拳をやっている。気功では立ったまま、全身を感じていき、太極拳はゆっくりと動いていく。やっている中で「身体が一つになる感覚」が出てくることがある。全身がばらばらでなく、一つにまとまっている感覚。 本来全身はひとつな…

毎日続ける

本日は、野口体操の日。レッスンの中で、野口先生が入院中にベッドの上で体操をしている写真を見せていただいた。 「座禅」と先生がおっしゃっていたというその写真には、ベッドの上で開脚をして、目をつぶって瞑想しているような姿があった。開脚の角度その…

「人間らしさ」を乗り越えて

自然界の動物は、無駄な動きはしない。しなやかな動きで獲物を捕らえる猛獣といえども、自分が食べる食料を手に入れるときに、最小限のエネルギーで動くだけである。海を何千キロも旅をするマグロも、水中を泳ぐためだけに特化した体をしている。動物は動き…

淡々と生きていくこと

「淡々」というと「劇的」とは対極の概念として捉えられているようだ。「劇的な体験」「劇的な人生」に比べると、「淡々と生きる」というのは、一見いかにもつまらなそうに思える。 しかし、「淡々」と生きることこそ本当に素晴らしいのである。何も面白いこ…