地球を信頼し切る

bon-naoto2007-02-12

今日はミカサスカサMICASA SUCASAでセッションを受ける。ここのところ、ずっと人にやる立場だったので、改めて人にやってもらうというのはいいものだと深く実感。プラクティショナー醍醐さんの手技も素晴らしく、終わった頃には、身体がふわっと均等になり、テーブルの上に横になっているのがとても心地よい。「このまま永遠に時間が続いていて欲しい」と思えるような至福のときであった。


こういう感じを味わうと、やっぱりボディワークっていいものだなと改めて思う。もちろん、自分がプラクティショナーで、人に施術した後に「ありがとう」と笑顔で言われるのも何物にも代えがたい喜びである。


さて、セッション後はいい感じで身体の力が抜ける。その後ちらっと動いてみたのだが、野口体操でも太極拳でもさんざん言われてきたことなのに、「あることに今まで気づいていなかった」ということに気がついた。正確には、「あまり分かっていなかったのに、何となく自分で分かったつもりになっていた」ということに気がついたのだ。


それは、「動きは下半身から作る」ということ。そのために、地球の中心を感じ、自分の重心を感じ、自分の身体の重みを感じて、動きを作っていくのだ。野口体操はもうこれだけであるといってもよいほどの核心的な部分だと思うし、太極拳でも折に触れしょっちゅう言われてきたことだ。


どうしても「何かをやろう」とするとき、実際に仕事をするところに近い腕とか肩とかに意識が行ってしまう。そこを変えることで状況に対応しようとする。でも、腕や肩だけを何とかしようとしても限界がある。上半身が乗っかっている土台が下半身だから、そこから変えなければ、殆ど何も変わらないのだ。


自分の身体の状態を正確に表す指標として「重心」がある。これは、自分の身体に地球の重力がどのようにかかっているかを示すものだから、ごまかしが効かない。そして、この力を最大限に利用するのが、人間にとって最も合理的な運動である。人間が地球とケンカして勝てる訳がないのだ。逆に、地球を見方につければ、いろんな面で強い力を発揮できるのは間違いない。


頭の中にイメージが出来上がっていれば、腕や肩には殆ど何も力を入れず、そのままにしておくだけで、重心が移動するに伴い、自然に動いてくれる。そのぐらいの感覚でいいようだ。上半身はそのまま放っておけばよい、くらいの感じがよい。


これからは、もっと自分の重みを活かしていこう。自分と地球をもっとつなげていこう。地球を信頼して任せきれるように。*1

*1:写真は「AMANO KAZAOTO 高画質館」