言葉以外の情報

bon-naoto2006-08-13

特に言葉で言われなくても、ただ側にいるだけで人からいろんな影響を受けるものだ。その人の立ち方、呼吸の仕方、身体の使い方、それからその人の発している雰囲気などもそうだ。


おそらく、この「言葉以外の情報」は無視できないほどの影響力がある。言葉というのは、最終的に発信されたものだが、それ以前に「その人を構成しているもの」というものがあって、身体のあり方はその典型的なものなのだろう。


側にいるだけで、元気が出たり、優しくなれたり、楽しくなったりする人もいれば、堅苦しく詰まってきたり、そわそわと落ち着きがなくなったり、不安になってきたりする人もいる。自分の気持ちというものは、相手に否が応でも伝わってしまうものだ。


また、言葉と身体が一致していないパターンというのもあって、口と身体が全く逆のことをやっていたりするときもある。口で「頑張ります」と言いながら身体は逃げていたりとか、口で「あなたのことを大事に思っているよ」と言いながら、身体が拒否していたりとか。


それを自分で自覚しているうちはまだいいが、自覚せずにやってしまう場合には、自分にとってもきついものとなる。おそらくたいていの「悩みごと」は、自分の建前(口)と本音(身体)が一致せず、また、本音に気づいていないことからくるものだ。


そして、こういう場合は、ほぼ間違いなく身体の方が正しい。身体を感じることがセラピーにつながるとは、おそらくこういうことだろう。*1

*1:写真はAMANO KAZAOTO 高画質館