クセに気づく

bon-naoto2006-11-24

「これが自分だ」と思っているものって、たいてい「自分のクセ」と同じものだったりする。そして、自分が「自分は自分であり、他の誰でもない」と強く思っているように、自分のクセも、当たり前のように自分そのものだと思っているので、なかなかそれに気がつくことがない。


自分の動きに余計な力が入っているのだって、あまりにもそれが当たり前だと思えるので、それにすら気がつくことが殆どない。そして、後から振り返ってみれば、自分が如何に無駄をやっていたことに気がつく。そうしてみると齢を取るのも悪くないなという気がしてくる。



そして、その自分のクセに気がついたときには、解決に向けての大きな一歩が踏み出されている。


人間が物事を上達するときにこの「気づき」の能力は極めて重要なものなのではないか。むしろ人間の「才能」とは、この「気づき」の能力だけなのではないかと思えるほどだ。気づきを無視した単なる反復練習は害悪ですらあるだろう。


では、「気づき」を高めるにはどうしたらよいか。一つの方向から光を当てていても、全体像をつかむのはなかなか難しいものだ。色んな方向から光を当てることにより、全体の姿が次第に浮かび上がってくるのだ。この多面性とでもよぶべき感覚こそカギだろう。いかに自分の中にある既成の概念を打ち破れるかがポイントになる。それは、微細なものながら、とても大きなチャレンジとも言えるのだ。*1

*1:写真は「AMANO KAZAOTO 高画質館」