幻想

bon-naoto2007-04-17

「幻想」や「妄想」と呼ばれるものがある。頭の中で繰り広げられる現実離れしたイメージや想像力の産物。


でも、その幻想を抱いている本人にとってみれば、それは紛れもない「現実」である。頭の中にイメージ情報が想起され、それに対応した脳神経も活動している。どんなに現実の世界とはかけ離れたように見える幻想や妄想であっても、それに対応する「現実」というのは必ず存在している。どんなイメージであれ、結局人間の認識活動なのであるから、そのベースを外れることはないのだ。


では、普段、我々が「普通」であり「あたりまえ」であると決め込んでいるイメージと、そうした「幻想」や「妄想」や「虚像」と一体どれだけの違いがあるのだろうか。幻想ばかり抱いている人は、現実の世界で生活していくのに、困難があるかもしれないが、おそらくは、根本的なところでは、両者に区別はないのだろう。「正常な人」と「正常でない人」の区別もない。結局、人間のやることは全て幻想であるとも言えるのだ。*1

*1:写真は「AMANO KAZAOTO 高画質館」