数値

何で人間の存在が「数値」によって決められるのか。


平均寿命だの、体脂肪率だの、何分何秒で走っただの、何キロの重りを持ち上げただの、ありとあらゆるところで「数値」が出てきてそれによって人間の行動や存在が規定されている。


科学的な指標は、必要だろうし勿論あっていい。しかし、それはあくまでも現象を分かりやすく見るために設定された「方便」なのであって、絶対的なものではない。それでも「科学」という権威によって設定された指標は、すごく大きな力を持っている。ある目標に対し理想的な数値が示されると、どうしても認識がそれに縛られてしまいがちになる。


でも、人間が、そして生命が生きているということは、それよりももっと次元の高いことである。人間の思考なんかをはるかに超えたところで生命は生きている。呼吸し、消化し、排泄し、生殖しとどんなに頭のいい人が考えたって決して出来ないことを誰でも平気でやっているのだ。


なのに、何で「数値」ごときに縛られなければならないのか? 


おそらくその答えは「この世界は『遊び』だから」。