上機嫌

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

3年ほど前に出たこの本をなぜか読み返してみたくなった。「『上機嫌』を技にする」というのが、この本のテーマである。「技にする」とは自分でいつでもその状態を作れるということだ。


最初に読んだときにはあまりよく分からなかったのだが、「上機嫌」はとても大事なことである。「上機嫌」と「不機嫌」のどちらがより好かれるか、関係を持ちたいと思うか、運がやってくるかというと間違いなく「上機嫌」の方である。


「上機嫌」は人への気遣いの証でもある。人が集まっているところで、一人で不機嫌でいることは、自分だけの問題ではなく、周囲の人へも害を及ぼす。人に迷惑をかけていることを気づかないというのは、いい歳をした大人としてはとても恥ずかしいことである。


なかなか上機嫌になれず、根は不機嫌という人もいるだろう。また、いつでも上機嫌でいられることばかり人生で起こるわけではない。でも、普通なら不機嫌になってしまうようなところでも、上機嫌でいられるというのが、熟達した人間の姿ではあるまいか。