仏に出あわば、仏を殺せ
禅に出てくる言葉。
「自分は悟った。真の自由を得た」などと思ったら、そんなものはさっさと捨ててしまうのがよい。
「自由を得た」と思い込んでしまうことこそが、そもそも不自由なあり方である。
そんなものは、たいてい脳が見せている幻想なのだ。酒や麻薬と同じでいつか醒める時が来る。あるいは度を過ぎて耽溺してしまえば身を滅ぼしたりもする。
特に人に教えたり、自分の体験を語ったりするときには、注意しなければならない。
「自由を得た人間」の役割で振る舞わねばならなくなると、また新たな不自由の始まりである。