歴史に名を残すよりも

bon-naoto2005-12-15

「有名になるために生きる」というのは、とても疲れる。人の評価を当てにして生きるのもよいが、度が過ぎるとバランスを失う。


人の評価よりも、自分がやりたいことをひたむきにやった人が、結果として有名になったりするものである。


「素晴らしいが歴史に名が残らない人」たちがいる。田舎で米を作っている人、海でマグロを獲っている人、家庭で子育てをする主婦・・・・・・何か特別な能力がない限り、彼らの名前が後世に残ることはないだろう。しかし、みんなとても大事な仕事を行っている。人類を根っこで支えている。人類の活動で一番大事なことである。


「死んで歴史に名を残す」ことよりも大事なことは、「死んで人の心に残る」ことだと思う。大事なのは、「どれだけ有名になったか」ではなく、「どれだけ充実した生を生きたか」である。


「死んで人の心に残る」それが代々続いてきたのが、本当の人類の歴史である。それは、教科書に書けることでもなければ、年号を暗記することでもなければ、テストで点数を取ることでもない。


人類が何百万年もかかって積み上げてきたものを引き継いで、今僕らは存在している。歴史とは、紙に書かれたものではなく、正に生きているもの、連続した「今」が積み重なっているものだ。今生きて存在していること自体、何億年の重みのあることでなのだ。*1


今日の一句:心の中に歴史あり

*1:写真は「toshiの写真箱」