AHA体験−つながる快感

bon-naoto2006-03-11

今日、朝何気なく、テレビのチャンネルを回していたら、NHK教育テレビで面白そうな番組をやっていたので、思わず見入ってしまった。「科学大好き土よう塾 脳の不思議スペシャル」という子供番組だったのだが、「脳の不思議」みたいな企画には自分は弱い。ついつい魅かれてしまうのだ。


教育テレビは、ときどきものすごくいい番組をやることがある。この間も、本当に何気なくチャンネルを回したときに、女優の川上麻衣子が、「雪女」を朗読していた。これもすごくよくて、思わず最後まで見てしまったのであった。


さて、この番組では、脳科学者の茂木健一郎さんが、脳の仕組みを分かりやすく開設していた。近頃、脳に対する社会の関心が高まっているような。茂木さん以外にも、養老孟司さん、池谷裕二さんなど、脳についての興味深い本が沢山でている。また、ゲーム感覚で脳を鍛えるトレーニングなども最近の流行だろう。


この番組の中で茂木さんが面白いことをいっていた。脳の仕組みを高めるうえで大切なのは「情報」と「ネットワーク」であるそうだ。ネットワークとは情報同士のつながりのこと。自分の体験からくる情報は勿論大事なのだが、その情報同士がつながることによって、快感が生まれる。それが「AHA体験」なのだという。


天才の脳とは、このAHA体験の連続なのだそうだ。そして、AHA体験のとき、脳細胞同士の結びつき方も変わるそうである。


でも、この「つながり」という意味では、天才の脳の大発見も、僕らの脳による気づき体験も結局は同じなのだそうだ。


AHA体験を妨げるものは、「こんなこと起きるわけがない」「ここはこうであるはずだ」といった思い込みなだそうだ。おそらく、先入観が強すぎると、実際に脳のネットワークもつながりにくくなるのだろう。もっと自由な発想で考えると、AHA体験が起こりやすくなるのだそうだ。


何か自分には解けないような難しい問題が生じたとする。それがとけないのはたいへんもどかしく、苦しいものだが、大事なのは解けたときのAHA体験の部分だけではなく、必死になって解こうとする作業そのものが、とても貴重なものなのだそうだ。おそらく、そのときに一生懸命脳の中では、神経細胞のつなぎかえが行われていることだろう。そしてそれが脳の中でつながったとき、AHA体験となるのである。*1

*1:写真は「toshiの写真箱」