結論を急がずに

bon-naoto2006-05-13

物事を決めるときにいきなり結論を出そうと性急に判断しようとすると、そのためにバッサリと大事なものを切り捨ててしまうことにもなりかねない。


すばやい判断とか、大英断とか、大鉈を振るうとか、聞こえはいいのだが、それが本当にじっくりと吟味せずに、単に自分の表面的な好みで決められているとしたら、大きな問題だ。


学校教育のテストでは、「最短時間で解1個を導き出すこと」が求められている。要求されていることがそもそも直線的な思考なのだ。現実の問題では、明確な解が1個であることは、ずっと少ないだろう。条件ももっと複雑だし、また、必ずしも最短時間で出した答えがよいとは限らない。


一直線は確かに最短距離ではあるが、必ずしも直線的な判断だけがいいというわけでもない。また、全てのことを直線的に決める必要もない。グズグズしている自分、あれもいいがこれもよくてなかなか決められないという自分、そんな状態も当然あっていいし、あるのがむしろ普通というものだろう。


いろんな自分がいるというのが、自然なことである。問題に直面したときでもじっくりと自分とつきあうというか、吟味を繰り返す中でおのずと答えが浮かび上がってきたりする。*1

*1:写真は「toshiの写真箱」