言葉の力を利用する

bon-naoto2006-09-08

「言霊」(コトダマ)という言葉もあるように、言葉は生きていて、それ自体力を持っているものだと思う。言葉によって、世界が切り取られ、概念が形成される。それは、時には人を元気づけ、勇気づけ、前に進める力となるものでありながら、時には、人を縛り付け、自由を制限する呪文のような力を持つものでもある。


自分が発する言葉や、人から発する言葉によって、かなり人は影響を受けているものだ。言葉によって人を助けることもできれば、痛めつけることもできる。


言葉がそういう力を持つものであるならば、その性質を十分に理解したうえで、逆にそれを利用することを考えて見ればよい。


不正確な言葉や自分を卑下するような言葉は使わず、できるだけありのままの世界を認められるような言葉を探ってみる。口ぐせというのはそのままその人の認識のクセであるから、自分がどんな傾向のある人間なのかを確認するのにも使える。


いわゆる「プラス思考」なるものもこういうところからくるのかもしれないが、安易な「プラス思考」というものもいかがなものか。「プラス思考じゃなければいけない」と思うのも、一つの言葉の縛りだからだ。そこで、自由への道がひとつ閉ざされてしまうことになる。


言葉というものが、どんな風に自分の中で発生して、また、自分に働きかけているのかをじっくりと自分の中で探求してみるのが一番いいのではないか。*1

*1:写真は「AMANO KAZAOTO 高画質館」