セロファンを積み重ねるように

bon-naoto2006-09-09

太極拳の鍛練の中に、気功がある。同じ姿勢を維持したまま、動かないで身体の中を練るトレーニングだ。一定の時間同じ姿勢を保つのは決して楽ではなく、やっていくうちに筋肉痛になったりもするのだが、表層的な筋肉が疲れてくると、普段使われていない深層筋群が活性化する。深層筋は、姿勢を維持する筋肉なので、深層筋群が使われるようになると姿勢が安定してくるのだ。


太極拳の先生がおっしゃっていたが、「気功とはセロファンを積み重ねるようなものである」とのこと。昨日と今日の違いは、セロファン1枚の違いでしかないから、自分では分からないが、毎日続けてやっていくと、積み上げた分だけ、確実に自分の力になっているのだ。


昨日と今日との違いは確かに分からないが、一年前の自分と今の自分では、違いが分かる。


何の分野にせよ、人が物事を習得するとか、成長や上達をすることってみな同じで、一気に魔法のように上手くなる方法なんてない。少しずつ、確実に積み上げていくことが、最も強力に自分の力となるのだ。*1

*1:写真は「AMANO KAZAOTO 高画質館」