強い人の考え方

今年の日本シリーズは、中日が初戦を制した。中日は特に目立ったスター選手はいないのだが、職人肌の選手が揃っていて、正に「プロの集団」という感じがする。選手の総力で言えば、他の球団と比べて特に際立っている訳ではないと思うが、それでもリーグ優勝できたのは、できるだけ点をやらず、そして確実な手段で点を取りにいくという勝つためのセオリーに一番忠実だったからだろう。落合監督のカラーがよく出ているとも言える。

試合後のインタビューで落合監督が淡々と言っていた。「これからもいつも通りにやるだけです」。この人は内に秘めたものはすごいのだろうが、特に興奮することなく、いつも冷静だ。どんなことがあっても、どんな状況におかれても「いつも通り」と考えられる。これが、強い人の考え方ということだろう。

「いつも通り」の範囲が狭いと、それから外れたときに、「いつも通り」じゃなくなってしまい、普段の実力が出せなくなる。どんなときでも「いつも」でいられれば、普段持っている力が出せるということになる。言い換えれば、どんな状況でも柔軟に対応できることそのものが強さだとも言える。*1

*1:写真は「AMANO KAZAOTO 高画質館」