地球環境と身体

bon-naoto2007-06-30

ここのところ、地球環境、特に温暖化の問題が各方面で取り上げられることが多くなっている。テレビのCMでも、地球環境に配慮した取り組みをアピールする企業が増えてきている。確かに、ここ数年の間でも、気温が上がってきているとか、冬に雪が降らなかったと思えば、逆に春に雪が降ったり、何となく変な気候になっているのは、肌で感じることができるし、「さすがにこのままではやばい」とみんな思い始めてきているようだ。


結局この問題を解決する方法は、「人まかせにはしない」ということだろう。「誰かがやってくれるから自分は関係がない」という言い訳をしてはいけない。誰もが自分自身の問題として捉え、少しずつでも自分にできることを考えてやっていくしかないだろう。


本来、地球に暮している人間である以上、地球のことを考えるのは、当然のことだと思う。自分の家が壊れかけていたら、早いうちに修繕しようと誰もが思うだろうが、それと根本は全く同じことだ。


もうひとつ大事なことがある。それは、危機感や問題を肌で感じ取ること、身体の声を聴いていく感性を養っていくことである。今の環境問題は、多分に「頭」によって作り上げられたところが大きいと思う。それを解決するのに「頭」を持ってしては、おそらくできないだろう。


人間は、40億年生き続けてきた生命の頂点として存在している。40億年かけてこの身体を獲得してきたのだ。身体には、遥か昔の原初生命体だったころを初めとして、進化の過程で積み上げてきた叡智が詰まっている。身体そのものが自然なのである。それぞれの細胞や組織が絶妙なバランスを保ちながら作り上げられている、自然のエッセンスを凝縮した超高度なシステム、それが人間の身体だ。


自分の身体が、現在どのようになっているのか。重心はどこにあるのかとか、呼吸はどうなっているのか、筋肉の張りはどうか、違和感の感じられるところはどこか、動きのつながりはあるかなどなど、地球環境の問題とは直接関係ないような身体に対する地味な問いかけが、実はそれを解決する大きなヒントを提示してくれているように思う。*1

*1:写真は「AMANO KAZAOTO 高画質館」