恋愛

bon-naoto2007-07-18

やはり「恋愛」というのは人間の成長に不可欠なプロセスだな、とある時フッと思った。ここでの「恋愛」とは、最も一般的な意味である「色恋沙汰」ももちろんなのだが、もっと幅広く意味を広げた「恋愛的なもの一般」のこと。


女(男)に惚れるだけではない。技に惚れる、考え方に惚れる、芸に惚れる、建築物に惚れる、坦坦麺に惚れる、物語の主人公に惚れる・・・・・・惚れる対象は何でもいい。ハッと心を打たれ、そして何であんなすごいことが出来るんだろう、と憧れる。自分にない、遠くかけはなれたものを見せ付けられたときの衝撃と不安とときめき、それが、すなわち「恋愛」というものである。


何でもいいから、一時期それに心を奪われ、どっぷりと浸ってみることによって初めて見えてくるものがある。その経験をした者にしか分からないものがあるのだ。対象は何でもいい。はじめから、分かったような顔をしてやりすごしていては決して味わうことはできない。頭の良すぎる輩は、絶好のタイミングを逃してしまう。心を奪われるものが現れたらそれが「縁」。その感情はそのまま大切にすればいい。裏切られることや失うことを恐れていてはいけない。心を奪われたら、そのまま持っていかれればいいのだ。それが人間というものだろう。


そして、その「恋愛」もいつまでも続くとは限らない。時間を経て違った形の「愛情」に変化するのかもしれないし、また、次第にその熱を失ってさめてしまうかもしれない。むしろその方が多いだろう。「自分は何であんなものをあんなに好きになったんだろう」と不思議にさえ思うかもしれない。でも、それはそのときは、明らかにその人にとって必要なものだったのだ。


どっぷり浸ったからこそ、「ありがとう」とスッキリと気持ちよく分かれることもできる。そして、気持ちよく「ありがとう」が言えたら、また、次の世界への扉が開かれるのだ。*1

*1:写真は「toshiの写真箱」