陰陽のバランス

自然出産のワークショップに妻と参加をしてきた。そこで講師の助産師さんが、「出産も陰陽のバランスで成り立っている」という話をされていた。


出産のときには、産道が10センチほどに広がり(リラックス=陰)、子宮の奥の方が収縮(緊張=陽)することにより、胎児が押し出される。この陰陽のバランスで、母体にも負担のかからない理想的な出産となるそうだ。これが陰性が強くなると、産道は広がるものの、子宮の収縮の力が弱いので胎児がなかなか出てこない。また、陽性が強すぎれば、子宮は収縮し、胎児を押し出そうとするが、産道がなかなか広がらないので、胎児が詰まってしまい苦しい出産となってしまうとのこと。


出産に限らず、この世界をよくみると絶妙に陰陽のバランスが取れているのがわかる。言葉ではたいへん立派なことを言う人が、行動が全く逆で、全然伴っていなかったり、外に対しては優しげで温かい人が、内輪の親しい人に対しては逆切れしたり、とんでもなく冷酷だったりする。


人間は、自分の気づかないところで無意識のうちにバランスを取ろうとするのではないだろうか。きっと陰と陽の中間で一番よく収まるところがあるのだ。